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キボリノコンノさんインタビュー(1)【木彫きぼりに出会うまでの人生】

2025年3月23日 by Sato

SNSに投稿とうこうした身近みぢかな食べ物の木彫きぼり作品が注目ちゅうもくされて、大活躍だいかつやくの木彫きぼりアーティスト・キボリノコンノさん。

コロナ禍かで、たまたま木彫きぼりで『コーヒー豆』を制作せいさくしたことをきっかけに、食べ物の木彫きぼり作品を制作せいさくしてSNSで発表はっぴょうし、たくさんの人を驚おどろかせ、楽しませています。

2023年には、作品集『キボリアル』(玄光社げんこうしゃ)をはじめ、写真絵本『なにができる?』(PHP研究所けんきゅうじょ)、そして、木彫きぼりクイズ絵本『どっち?』(講談社こうだんしゃ)を発表。作品を楽しく展示てんじした「キボリノコンノ展」を東京や大阪をはじめ、全国各地で開催かいさいするなど大活躍だいかつやく。

木彫きぼりクイズ絵本『どっち?』(講談社)

大活躍だいかつやくのキボリノコンノさんに「少年写真ニュース」(2024年2月8日号)の取材しゅざいでお話を伺うかがいましたので4回に分けてお届けいたします。

「少年写真ニュース」2024年2月8日号

【木彫きぼりに出会うまでの人生】

──小さい時は何が好きでしたか?

「小学生の時は、昆虫採集さいしゅうが大好きな昆虫博士はかせでした。図鑑ずかんも大好きで、よく図鑑ずかんを見て、それを模写もしゃするということをやっていました。昆虫の毛1本1本を観察かんさつして、目で見て、鉛筆えんぴつでそっくりに描かく、みたいな。そっくりに描かくことが好きで、それは今にも多分つながっていると思います。つかまえたり、育てたりもしていました。生き物はなんでも好きで、魚をとったりもしていました」

──現在静岡県しずおかけんにお住まいですが、小さなころから静岡県しずおかけんで暮くらしていらっしゃったのですか?

「今は静岡県しずおかけんですが、子どものころは東京とうきょうです。多摩川たまがわの河川敷かせんじきの近くに住んでいて、平日も休日も、夏は朝から毎日昆虫採集さいしゅうにあけくれていました。朝からセミが鳴ないたらつかまえにいく、みたいな生活です」

──そして、つかまえた昆虫の絵を描かくことが好きだったんですね。

「メインは昆虫をとることで、たまにつかまえた昆虫を描く、みたいな感じですね。絵を描かくことは、その時の満足まんぞくでしかなくて、描かいたら捨すてていました」

──そのころは、将来しょうらいの夢ゆめのようなものはあったんですか?

「オオクワガタのブリーダーになることが夢ゆめでした。将来しょうらい、オオクワガタを育そだてて増ふやして生活しようと思っていました。その時はそれがいちばん楽しかったんでしょうね」

──昆虫はどんなところが好きですか?

「昆虫は、何を考えているかわからないところにひかれたのかな。犬とか猫とかのような感情かんじょうを表現ひょうげんする動物よりは、本当に野生的やせいてきな、『食べたくて食べる敵てきがいるから倒たおす』みたいな生物のほうにひかれていました。カマキリとかバッタとか、弱肉強食じゃくにくきょうしょくが明あきらかな世界がおもしろくて、捕食ほしょくとかも好きでよく観察かんさつしていましたね」

──ものを作る、ということについても小さなころから好きだったのですか?

「工作とは別なのですが、幼稚園ようちえんくらいのころから、紙を使つかって工作をするのがすごく楽しくて。そのころはチラシとかの紙を使つかって、お菓子かし、駄菓子だがしのパッケージを作っていたんです。あと、ベビースターみたいなラーメンのお菓子かしを1本1本切って袋ふくろに入れて、開あけてざーって出すとか。おままごとじゃないですけれど、手作りでやっていましたね」

──小学生になると変わったのですか?

「小学校低学年くらいのときに、父親ちちおやが木の端材はざいを買ってきてくれたんです。色紙いろがみとか画用紙がようしを買ってきてくれることはよくあったんですけれど、たまたま木の端材はざいを買ってきてくれたんですよね。それで最初のころはつみきにして遊んでいて、そのうち、ボンドとか釘とかでくっつけたり、そりを作ったりとか、工作をするようになって。そのころから木をさわるのが楽しくなっていったんですよね」

──そりなどを作るとおっしゃいましたが、設計図せっけいずなどもご自身で考えるのですか?

「工作については、やりながら組み立てていましたね。最初から答えが見えているわけではなくて、試行錯誤しこうさくごしながら完成かんせいさせていく感じで、それは今の木彫きぼりの方法とも似にています。さっきのお菓子かしの袋ふくろとか、マクドナルドのポテトの容器ようきとか、自分で展開図てんかいずを想像そうぞうして描かいて作ったりしていたので、どんなふうにできているのかを考えるのが得意とくいだったのかもしれません。設計図せっけいずを書いて作るというよりは、自分の中にイメージがあって、そのイメージに合わせてパーツを切って、組み立てながら、『こっちのバランスが良くないから、こっちをもうちょっと切ろうか』とかっていう調整ちょうせいをしていく感じですね。そこにさっきの動物とか虫とかの話がつながっていくんですけれど。動物とか虫の脚あしの関節かんせつがどうやってできているかとか、こういうふうにつながっているからこう動くとか、すごく観察かんさつしていたので、そこで観察力かんさつりょくがすごく養やしなわれたのかなって気がしています」

──確たしかにキボリノコンノさんの作品は観察力かんさつりょくが重要じゅうようですよね。

「忘れもしないんですけれども、小学1年生の時に本物のチューリップを見ながら絵を描かく授業じゅぎょうがあったんですね。僕ぼくは花びら1枚1枚をちゃんと縦長たてながにパーツで描かいて、葉っぱも長くして、1枚1枚つながっているっていうところを描かいていたんですけれども、僕ぼくの隣となりにいた男子は、アップリケにあるような、簡単かんあんな、略りゃくしたチューリップを描いていたんですよ。なのに、彼かれのところに『それ上手じょうず!上手じょうず』って、みんなが集あつまってきて、僕ぼくのチューリップには一切いっさい目もくれないんですよ。本物を見ると全然違ちがう形なのにって、すごくくやしくて。でも、それが正解せいかいだと思っていないから、自分には彼かれみたいな絵は描かけない。そこから、『よりリアルにしたい』って気持ちが強くなったと思います」

──それが今につながっていると。

「自分の目で見えているものが、多分たぶん僕ぼくの中で正解せいかいだから、抽象的ちゅうしょうてきな絵とか一切いっさい描かけないんですよ。だから写真みたいにそっくりに描かくことはできるけれど、かわいい感じのイラストっぽい絵は、全然描かけない。僕にとっては、『目の前のものを忠実ちゅうじつに描かくこと=絵を描かくこと』だったんですよね。子どものころ、アニメや漫画まんがをあんまり見ずに、自然の中で育そだってきたんですよ。自然の中には抽象的ちゅうしょうてきなものってないじゃないですか。略りゃくした世界を見ていないので、逆に略りゃくされた絵を見て、『なんでそうなってしまっているの?』って思ってしまう。だから、特別とくべつ練習したという気持ちもないし、かといってその才能さいのうがもとからあったかといえば、そういうわけでもなく、ずっと自然の中で育ってきて、『自分が好きな対象たいしょうがリアルなものだったから、それを表現ひょうげんしていた』という感じがしますね」

──そして、中学校、高校、大学へと進みます。

「中学や高校時代に絵を描かいたりとかはなくて、普通の学生で、そのまま大学へ進んだって感じです。大学ではプロダクトデザインを学びました。家具かぐや家電かでんのデザインや、立体りったいの商品のデザインを学んで、パソコンでデザインをして、それで模型もけいを簡単かんたんに作ったりとか、それくらいで。模型もけいを作るにあたって、紙やプラスチック樹脂じゅしを流してっていうのはあったんですけれども、今やっているような彫刻ちょうこく作品を作るようなことはやっていなかったんです。絵の具を使うとかもなかったですね」

──大学卒業後そつぎょうごはどんな道へ進んだのですか?

「大学を出て、家具かぐメーカーに就職しゅうしょくしましたが、家具かぐはパソコンでデザインをするだけで、立体にはさわっていないんです。そのときに『自分の手で何かを作りたいな』って思って。工作が好きだったので、パソコンでデザインしてっていうのではなくて、『だれかのために手で何かを作りたい』という気持ちがあったんですよね。その会社では4年間働はたらいたんですけれど、ずっとモヤモヤしていて、転職てんしょくを決意けついしました」

──どのようなお仕事に転職てんしょくしたのですか?

「公務員こうむいんになりました。家具かぐメーカー時代は、忙いそがしくて、自分の時間もあまりとれなかったし、今の妻つまと結婚けっこんするために生活を安定させたいというのがあって。まずは自分の生活を安定あんていさせた上で、自分がやりたいことを、まずは趣味しゅみでいいからやってみようっていう気持ちがありました。なので、仕事というより、『好きなことを見つけて何かやれたらいいな』って思いで公務員こうむいんを選えらんだんですよね。だから、仕事は仕事って割わり切っていました」


((2)【木彫りアーティストとしての道のり】へ続く)

キボリノコンノさん プロフィール

木彫きぼりアーティスト。1988年生まれ。2021年に趣味しゅみで木彫きぼりをはじめ、「あっと驚おどろくもの」をテーマに作品を制作せいさく、SNSで発表はっぴょうし続つづけている。数多かずおおくの作品がテレビやインターネットで話題わだいとなり、2023年からプロの木彫きぼりアーティストとして本格的ほんかくてきに活動けつどうを開始かいし。全国各地かくちで展覧会てんらんかいやワークショップなどのイベントを開催かいさい。

ホームページhttps://kibori-no-konno.jimdofree.com
X(旧Twitter) https://twitter.com/kibori_no_konno
Instagram https://www.instagram.com/kibori_no_konno
YouTube https://www.youtube.com/@kibori_no_konno
TikTok https://www.tiktok.com/@kibori_no_konno

(取材・撮影日:2023年11月12日 少年写真ニュース編集部 吉岡)

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カテゴリー: インタービュー

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