• Skip to main content
  • Skip to after header navigation
  • Skip to site footer
少年写真ニュースロゴ

少年写真ニュース

未来への夢を育む少年写真ニュースデジタル版

ニュースのカテゴリーを選ぶ

挑戦する子どもたち
インタビュー
学校現場から
スポーツ
いきもの
イベント
募集

取材の依賴やプレゼントを送る

応募フォーム

教員向け(外部リンク)

SeDoc
アーカイブ
  • X
  • Instagram
  • Search

キボリノコンノさんインタビュー(3)【食べ物の作品が多い理由】

2025年3月25日 by Sato

食べ物の作品が多い理由

──食べ物の作品が多いですか、やはり大好きだからでしょうか?

「食べるのが大好きだし、料理をするのも大好きで、食へのこだわりがめちゃくちゃ強いからです。食べ物がいちばん高まるんですよね、気持ちが。だから好きなものを彫ほっているだけです。幼稚園ようちえんのころから、ごはんがちょっと冷めていたり、ちょっと水っぽくてゆるかったりすると許ゆるせなくて、食べられなかったんです。『ごはんはできたてがいちばん』っていう正解せいかいがあって、そこからレベルが下がっていけば下がっていくほど食べたくなくなってしまうんですよね。だから、幼稚園ようちえんのとき、お弁当の時間はお弁当は食べないで、一人で砂場すなばで遊んでいました。お弁当は冷たいからいやなんですよね。食べられない」

これは本物? 木物? 

──お母さんはたいへんじゃないですか?

「お母さんはお弁当を食べてこないのがわかっていて、それでもつくってくれるので、家に持もって帰って電子でんしレンジであたためて食べるんです。あたためれば食べられるんですよ。ある時、母親が、僕がお弁当を食べないのは、冷めているからだということに気づいて、サンドウイッチをつくってくれたんです。冷めていないから食べられる=それがサンドウイッチの正解せいかいだから。冷たいものが正解せいかいの食べ物だったら、お弁当でも全然ぜんぜん食べられるんですよ。でも、あたたかかったものが冷めてしまうと食べられないんです」

──子どもながら、それはすごいこだわりですね!

「けっこう舌したも敏感びんかんで。例たとえば新潟産にいがたさんのコシヒカリを家で食べているとします。それが一袋ひとふくろ終わって、同じブランドのお米に買い替かえたとします。そうしたら気づくんです。『お米、新しくなった?』って。母親が料理が上手じょうずで。めちゃくちゃゴージャスなお料理というよりは、肉じゃがみたいな家庭料理……みんなが食べる定番ていばんの料理をすごくていねいに作ってくれるんですよ。それで舌したが肥こえていて、いろいろ感じることができるようになったんだと思います」

──先ほども料理することが大好きとおっしゃっていましたが、やはり料理することへのこだわりも強いですか?

「料理するのもすごくこだわっていますね。焼やき方や火の入れ加減かげんだとか、いちばんおいしい状態じょうたいにしたいから。いつも料理は自分がして、奥さんは食べる側がわです。自分でおいしく作りたいからやっています。食べに行くのも大好きですね」

──それだけこだわりが強いからこそ、食べ物の作品が多いということにも納得なっとくできます。

「食へのこだわりが強いから、その分作品へのこだわりも高まっていったって感じはありますね。『絶対ぜwったいにおいしさを表現ひょうげんしたい』って。フランスパンなら、『ここのパリパリの部分ぶぶんがいちばんおいしいから、ここをしっかり表現ひょうげんしたい』とか、『このふくらみの感じとか、そこがおいしさにつながっているからしっかり表現ひょうげんしたい』って」

──特とくにお菓子かしを作品にする際さい、選えらぶ基準きじゅんみたいなものはあるのですか?

「自分が好きなものを選えらぶことがすごく多くて。あとは、彫ほったらおもしろそうかどうかです。例たとえばパイ生地きじだとか、彫ほり甲斐がいがあるものを探さがしていますね」

──作品を作るときには実物じつぶつは食べるのですか?

「まず実物じつぶつを食べます。食べて観察かんさつする。で、実際じっさいに作るときは横に置おいて、ずっと観察かんさつしながら作っていますね。食べ物を見ながら、木を少しずつ実物じつぶつに近づけている感じです。木材もくざいは、ヒノキを今使うことが多いのですが、木の素材そざいも食べ物によって変えますね。パンのふわふわ感を出すなら、ヒノキよりもやわらかい木を使います。題材だいざいに合う木の種類しゅるいについては、木彫きぼりをやり始めてから経験けいけんでなんとなくわかるという感じですね」

──道具どうぐは何を使うのですか?

「道具どうぐは、まず、のこぎりや電動糸でんどういとのこで、それを使って、木材もくざいを必要ひつような大きさにカットします。そのあと、ベルトサンダーという紙やすりが回転かいてんしている機械きかいに木を押おし当てて、一気いっきにけずって、大まかな形を作るんですよ。さらに、彫刻刀ちょうこくとうと、ミニルーターっていう歯医者はいしゃさんが使うようなけずる道具どうぐを僕はいちばんよく使います。先端せんたんの形がいろいろあるので、上手に使いわけながら、質感しつかんを表現ひょうげんします」

──色もリアルな仕上しあがりですが、どのように塗ぬっているのですか?

「アクリル絵の具を使います。質感しつかんもアクリル絵の具で出します。塗ぬるときには水分量すいぶんりょうに注意ちゅういしています。水分量すいぶんりょうが多いと木にしみこんで、木の質感しつかんが残のこったようなサラサラ感かんが出ます。水分量すいぶんりょうが少ないと結構けっこうべったりと木につくことになるのでしっとりした印象いんしょうになります。木彫きぼりの質感しつかんと絵の具の水分量すいぶんりょうを調節ちょうせつして、食べ物の質感しつかんを表現ひょうげんしています。塗ぬるのも自己流じこりゅうですね、完全かんぜんに」

──とにかくすべては誰だれに教おそわるでもなく、ご自身じしんで考かんがえた結果けっかということなんですね。

「YouTubeとかで、いくらでも作り方は見れると思うのですが、僕は多分たぶん見ちゃうと、性格上せいかくじょう、それが答えになってしまうんですよ。ひとつが正解せいかいになってしまうと、広ひろがりがないんですよね。逆ぎゃくに見なければ、正解せいかいは無限むげんにあるじゃないですか。実じつはもう世の中にある技法ぎほうかもしれないけれど、自分で探さがし出すのがすごく楽しいんですよね。で、失敗しっぱいしたことも、あとで技法ぎほうにつながったりとか。そこから無限むげんのアイデアになっていくのが楽しくて。手さぐりでやっています」

──1つの作品をつくるのにどれくらいの時間がかかりますか?

「作品ができあがるまでの時間は1〜2日です。ひらめいた瞬間しゅんかんからはじめて、ごはんを食べるのも忘れちゃうくらいで、ひたすら彫ほることだけに集中しゅうちゅうして、無むになっています。スポーツでいうところの『ゾーンに入った』っていう感覚かんかくなんですよ。自分の気持ちが冷さめずにモチベーションを高く保たもてるのって、アイデアが浮うかんだ瞬間しゅんかんなので。いそがしくなければ新作しんさくは1か月に4つとかはつくれます。基本的きほんてきには、好きなときにつくっているだけです」

ご自身の作品とともに

((4)【お気に入りの作品について】【今後の活動や目標について】に続く)


キボリノコンノさん プロフィール

木彫きぼりアーティスト。1988年生まれ。2021年に趣味しゅみで木彫きぼりをはじめ、「あっと驚おどろくもの」をテーマに作品を制作せいさく、SNSで発表はっぴょうし続つづけている。数多かずおおくの作品がテレビやインターネットで話題わだいとなり、2023年からプロの木彫きぼりアーティストとして本格的ほんかくてきに活動けつどうを開始かいし。全国各地かくちで展覧会てんらんかいやワークショップなどのイベントを開催かいさい。

ホームページhttps://kibori-no-konno.jimdofree.com
X(旧Twitter) https://twitter.com/kibori_no_konno
Instagram https://www.instagram.com/kibori_no_konno
YouTube https://www.youtube.com/@kibori_no_konno
TikTok https://www.tiktok.com/@kibori_no_konno

(取材・撮影日:2023年11月12日 少年写真ニュース編集部 吉岡)

Visited 6 times, 1 visit(s) today
カテゴリー: インタービュー

About Sato

Previous Post:松素まつもとめぐり先生にインタビュー(1)
Next Post:松素まつもとめぐり先生にインタビュー(2)

Sidebar

教職員向け
SeDoc
会員制コンテンツ
アーカイブ
掲載用少年写真ニュース
運営会社
少年写真新聞社ロゴ

株式会社 少年写真新聞社
〒102-8232 東京都千代田区九段南3-9-14
HF九段南ビル2F・3F

メニュー
  • お問い合わせ
  • 運営会社WEBサイト
  • プライバシーポリシー
SNS
  • X
  • Instagram

Copyright © 2025 少年写真ニュースデジタル All Rights Reserved.