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先生に聞きました!栄養教諭えいようきょうゆ、御子貝みこがい牧子先生(東京都とうきょうと江東こうとう区立明治めいじ小学校)

2025年4月10日 by Sato

「少年しょうねん写真ニュース」2025年2月28日号では、江東こうとう区立明治めいじ小学校(東京都とうきょうと)で行われたわかめ授業じゅぎょうとわかめ給食きゅうしょくの特集とくしゅうをしました。

江東こうとう区立明治小学校の栄養教諭えいようきょうゆ、御子貝みこがい牧子まきこ先生に、お話はなしをうかがいました。

御子貝牧子先生

──今日の献立こんだては、わかめ博士はかせによるわかめ授業じゅぎょうが実施じっしされたということもあり、「わかめ給食きゅうしょく」でした。わかめごはんをはじめ、くきわかめのサラダ、メカブのみそしる、そしてサバの西京焼さいきょうやきと、わかめづくし! くきわかめのサラダは食感しょっかんも良く、いろどりもきれいでした。

「出前でまえ授業じゅぎょうで、わかめの葉はとくきわかめとメカブの3種類しゅるいが紹介しょうかいされることが事前じぜんにわかっていたので、そのすべてを入れる献立こんだてにしたいと思いました。もともと、くきわかめをたっぷり使った『くきわかめのきんぴら』というメニューがあり、明治小学校では人気です。ですが、今回はより見た目のままというか、くきわかめの色や食感をそのまま提供ていきょうしたいと思って、きれいな緑色の状態で提供ていきょうできるサラダにしました」

くきわかめのサラダ

──わかめごはんは、みんな大好きだと言っていました。

「白いごはんにおかずを組み合わせて食べることが苦手なのか、ごはんが残のこってしまうことがあるのですが、わかめごはんは人気です。今日はごまを入れましたが、しらすを入れることもあります」

──サバの西京焼さいきょうやきも出ていましたが、みんな上手に食べていて、ほとんどの子が皮かわまで残のこさずに食べているのには、びっくりしました。

「調理ちょうり方法や魚の種類しゅるいによって、魚の皮を食べる、食べないはそれぞれです。サバは比較ひかく的薄うすい皮で、食べやすいと思います。サバは給食きゅうしょくでよく取り入れていますが、脂あぶらがのっていて皮もおいしいですよね。子どもたちに、『魚には、みんなの体に必要な栄養えいようがあるから給食きゅうしょくに出すんだよ』と伝えています」

──メカブのみそしるも飲みやすくて、おいしかったです。

「今年初めて、乾燥かんそうメカブを使いました。いろいろな資料しりょうやホームページを確認かくにんして、みそしる一人分で、どれくらいの分量ぶんりょうが適当てきとうかを考えました。納品のうひんされたものを実際じっさいに食べてみたら、塩分えんぶんも少し感じたので、みその加減かげんが気になるところでした。そのため、みそを全量ぜんりょう入れる前にメカブを入れて、塩加減しおかげんをみました。煮にえすぎるのを避さけるために、調理ちょうりスタッフの方には、私が行くまでメカブはみそしるに入れないでほしいということを伝えて、自分の目の前で入れてもらってから味をみて、みそを全量ぜんりょう使用するかを判断はんだんしました」

──こんな給食きゅうしょくを食べることができる子どもたちはとても幸せだと思います。

「きらいなものがある児童じどうもいるんですが、『給食きゅうしょくだと食べられた』とか、『今日のだったらいけたよ』みたいな、そういう声が子どもたちから聞こえてくると、『それでいいんだよ』と伝えています。きらいって自分で決めないで、こういう料理だったら好きだなというのを見つけられれば、きっといろいろな食材から栄養えいようがとれる大人になれますよね。きらいって決めつけてしまうと、大きくなったときに、自分からは手に取らないです。給食きゅうしょくで『苦手なものも、こんなふうに料理したら食べられた』と発見はっけんできたなら、それでいいんだよって。一口でも食べられたら、味をみることができたのなら、とてもうれしく思います。子どもたちの反応はんのうは、仕事をするうえで糧かてになるというか、もっと良くしていこうという気持ちを奮ふるい起おこすきっかけになっています。それもあって、毎日教室に行って子どもたちと話をしています」

──給食きゅうしょくの献立こんだてはどのように考えていますか?

「安全においしく提供することはもちろんですが、子どもたちにこの献立こんだてでどんなことを伝えるのかも考えて作ります。栄養価えいようかなどの基準きじゅんをふまえつつ、子どもたちの食べている姿すがたについて、イメージをふくらませながらメニューを組んでいきます。献立表こんだてひょうを見て『これおいしそう!』とか、『早くこの献立こんだての日が来ないかな』とか、そういうふうに思ってもらえるような給食きゅうしょくを出したいなと思っています。和食や、ごはんの給食きゅうしょくに力を入れていますが、そこにかたよることなく、いろいろな料理も取り入れています」

──課題かだいなどはありますか?

「食べ方は課題かだいだと思っています。たとえば、おはしの持ち方などはくり返し伝えています。担任たんにんの先生と協力して指導しどうすることがポイントですし、家庭との連携れんけいも大切です。私は2023年から明治めいじ小学校に着任ちゃくにんしているので、わかめ授業じゅぎょうを行った5年生が1〜3年生のころは見ていないのですけれども、前任の栄養教諭えいようきょうゆが食育に力を入れていたことが今につながっていると思います。子どもたちはすごく成長しているというか、力をつけていると思うので、私わたしもしっかりと取り組んでいきたいです」

──みんな給食きゅうしょくを本当においしそうに食べていますし、「うちの学校の給食きゅうしょくは本当においしいんだよ」って言っていました。

「それはうれしいです。5年生はもちろん、多くのクラスで給食きゅうしょくを楽しい雰囲気ふんいきでしっかり食べています」

──先生が教室を回ると、すぐに子どもたちが寄よってきますね。

「私わたしが行くと、子どもたちは食べ物の話をしたり、『先生今度これ出してよ』とか、『今日のこれおいしいよ』とか、『おかわり持ってきた?』と話しかけてくれます。私は、子どもたちが栄養教諭えいようきょうゆを身近みぢかに感じ、食べ物や自分のことを気軽きがるに話せる存在そんざいでありたいと思っているので、うれしく思っています」

わかめ授業での御子貝先生

──「先生これ出して!」というリクエストは実現じつげんしたりするのですか?
「子どもたちの声から実現じつげんしたものはいろいろあります。また『リクエスト給食きゅうしょく』といって、投票とうひょうして決めてもらう企画きかくがあります。

私わたしはこの学校がっこうに来きてまだ2年ねんですが、給食きゅうしょく委員会いいんかいが『リクエスト給食きゅうしょく』を企画きかくするにあたって、『御子貝おこがい先生せんせいはまだ出だしていないけれど、前まえの先生せんせいのときに揚あげギョーザが出でて、それをリクエストしたいけれども、今いまの1~2年生ねんせいは食たべたことがないからリクエストができない』と言いっていました。

確たしかに、食たべたことがない学年がくねんはそれを知しらないわけですから、投票とうひょうできないですよね。ですから、『投票とうひょうの日ひが来くる前まえに、1回かい揚あげギョーザを出だすね』と言いって、先日せんじつ揚あげギョーザを給食きゅうしょくで出だしました」

──先生が好きな献立こんだてはなんですか?

「私は汁物しるものやスープ系が好きです。だしにこだわって、つくっています。汁物しるものやスープの献立こんだてで、だしをうまくとれたときは、子どもたちの反応はどうかなって気になりますね。汁物しるものはメインというより脇役わきやく的ですが、自分が汁物しるもの好きなこともあり、気合が入ります。和風のだしは、かつおやこんぶだけではなく、家庭科で5年生がにぼしを使ってだしをとった週があったりすると、給食きゅうしょくでもにぼしを使い、学習に合わせたりします。だしのこだわりや工夫くふうは積極せっきょく的に伝つたえています。子どもたちは、知識ちしきが入ると、より気をつけて味わうというか、ただおいしいだけじゃなくて、『いつもと何かちがうな』とひとくち目で感じてくれます。電子黒板を活用して、毎日の給食きゅうしょくについて発信はっしんしているので、担任たんにんの先生が活用しながら、日々の食育しょくいくが行われています」

電子黒板に映し出されたわかめの解説

──だしにここまでこだわられるということは、もしかしてカレーライスもスパイスなどにこだわってらっしゃいますか?

「カレー粉も使いますが、ターメリックやクミン、シナモン、コリアンダーなどといったスパイスも合わせます。辛からみのないスパイスをブレンドして使うことで、風味ふうみはあるけれど、辛からくないカレーにしています」

──食育というところでのこだわりはありますか?

「食材が身近にあるのが当たり前、という子どもたちが多いと思います。毎日当たり前に出てきて、食べることができて、そういう中で、子どもたちと食材の大元おおもとになっている生産者せいさんしゃのみなさんがつながる機会きかいがすごく少ないと感じています。私わたしたちがおいしく健康的な食事ができているのは、生産者せいさんしゃのみなさんの努力どりょくがあってこそなんだということを子どもたちに伝えたいという思いが常つねにあります。本物に出会う機会きかいをつくることには積極的せっきょくてきに取り組んでいます。今日のわかめ授業じゅぎょうもそうですよね。海にはえている状態での本物のわかめは、見ることもさわることもなかなかできません」

──実際じっさいに生産者せいさんしゃのみなさんとふれあうと、食材そのものの見方みかたも確たしかに変わりますよね。

「そうですね。調理する前の本物を見せる、果物くだものや野菜を調理する前に展示てんじするなど、食べる前はこういうふうになっているんだよというのを見せられる場はできるだけ増ふやしたいです。学習がくしゅうは学習がくしゅう、給食きゅうしょくは給食きゅうしょくではなくて、学習がくしゅうと給食きゅうしょくをつなげていくことも、栄養教諭えいようきょうゆの職務しょくむだと思っています。給食きゅうしょくは教育の中の一部として位置づけられているので、計画的に学習と関連させています。たとえば、給食きゅうしょくでよく使う東京都とうきょうと産のこまつなも、2年生の学習のタイミングで取り上げます。日々の学習とのつながりを大切にしていることを校内で共有して、担任たんにんの先生たちからも情報をたくさんいただくようにしています」

──これからの目標もくひょうなどを教えてください。

「子どもたちが大人になってからも健康でいられるためには、成長期の食生活がとても大切だと思います。栄養教諭えいようきょうゆとして、給食きゅうしょくを通して食べることの大切さを伝え、小学校生活6年間の成長をサポートしていきたいです」

 

江東区立明治小学校
https://meiji-sho.koto.ed.jp

(取材・撮影日:2024年11月21日 少年写真ニュース編集部 吉岡)

 

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カテゴリー: 学校現場から

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