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鳥取県在住の水産系YouTuberで、MELアンバサダーのさかひこさんにインタビュー

2025年3月21日 by Sato
さかひこさん

 「少年写真ニュース」2024年1月8号にて、水産系Youtuberのさかひこさんにインタビューをさせていただきました。

「少年写真ニュース」2024年1月8日号

ただ、紙面のコーナーがあまりにも小さすぎて、全文どころか、ほんの気持ちのコメントしか掲載けいさいできませんでした。本当に申し訳ありません!

さかひこさんの記事

またとない貴重きちょうな機会きかいでしたので、インタビュー全文を掲載けいさいさせていただきます!


──現在のお仕事について教えてください。

「僕は鳥取県内にある水産会社に勤つとめていて、YouTubeは仕事をしながらやっています。会社では、魚を海で育てる部署ぶしょにいます。サーモンの養殖ようしょくですね」

──具体的にはどんなことをしているのですか?

「だいたい12月くらいから、”沖出し”といって、山で育てた稚魚ちぎょを海の中に入れて、少しずつ慣ならしてから、沖の生け簀(いけす)に持っていくんです。境港さかいみなとの陸りくから3kmくらいのところに漁場ぎょじょうがあって、そこにだいたい12月に入れたら、3月の終わりから5月まで水揚みずあげをするという感じですね。その間に2kg〜2.5kgもないくらいになります。だいたい当社は重さで出していて、220g~225gあるかどうかなんですけれども、20cmくらいの魚を4ヶ月くらいかけて育てると、40~50cmくらいになって。それを水揚げします。会社に工場が併設へいせつされているので、食品部に加工してもらったり、丸魚まるざかなでそのまま出荷しゅっかしたりしています」

──今のお仕事に就いた理由について教えてください。

「小さな頃から魚が好きで、大学では魚、養殖業、陸上養殖を学びました。出身は岡山県なんですけれども、岡山県で養殖業を大々的にやっているところはあまりなくて。で、『どうしよう』ってなった時に、岡山県からいちばん近かった場所が鳥取県だったっていう。それで今の会社に入って。サーモンの養殖については、”たまたま”という部分と、どちらかといえば東北のイメージがあるので、『こんな南でやるのもおもしろいなあ』というのがあって」

──子どものころから魚が好きだったんですか?

「魚に興味を持ったのは、テレビで『どうぶつ奇想天外きそうてんがい!』(2009年まで放送/TBS系列局)って番組があったのですが、それを見てからですね。魚を初めてさばいたのは、それこそ幼稚園か小学校低学年の頃です。ウルメイワシを手開きでさばいたのを覚えています。親といっしょにやって」

──そこからさらに本格的な道を進むことになります。

「さらに本格的に好きになったのは、うちの大学(岡山理科大学)の先生をテレビで見た時です。テレビで見たのが、金魚と鯛たいがいっしょの水槽すいそうにいるっていう。『好適環境水こうてきかんきょうすい』というんですけれども。海水って60種類しゅるいくらい成分があるんですよ。ただ魚にとって必要な成分というのは5~6種類しかないんですね。それ以外全部必要ないんです。ゴミだったり、毒だったりっていう。なので、必要な成分を厳選げんせんして、調合ちょうごうしたものを『好適環境水』というんですけれども、それって淡水たんすいにも海水にも共通で必要な成分なんです。先生がその研究をされていたので、それを見て『魚っておもしろいな』って思って、のめりこんでいった感じです。岡山理科大学に入学して、僕は工学部で水産をやっていました。山の中で海水を使わずに、特殊とくしゅな水を使ってマグロを養殖するという研究をしていました」

──水産業の道に進み、水産系YouTuberにもなりましたがそのきっかけは?

「もともとYouTubeは中学の時に友だちが見ていて、その時におもしろい人がおって、『ああ、おもしろそうだな』って思って、僕もハマっていったんですね。それでいろいろ見ていったら、編集がすごく上手な人がいたんですよ。で、『自分もやってみたいな』って思って、高校の頃に放送部に入って、動画の編集を学びました。大学の頃から、YouTubeでの発信をやりたいなと思っていたんですけれども、岡山って結構魚種が少なくて。あと市場が遠かったので、ネタにするのは難しいなって思いました。就職してこっち(鳥取県)に来て、図鑑ずかんでしか見たことがない魚だったりとか、岡山とは明らかにいる魚種が違うんですよ。値段も結構安くて、『こんな値段で買えるんだ』っていうのもいっぱいあったので、『じゃあ、やってみようかな』って。それで水産業の魅力みりょくを伝えようと」

──現在はチャンネル登録をされている方もたくさんいます。始めた当初は閲覧えつらん数も伸びなかったという話を聞きましたが、そこまで伸びるきっかけになった出来事は?

「『サラメシ』(NHK)という番組がきっかけで見てくれる人が増えました。もともと、僕が当時番組を見ていた時、『サラメシ』って、鳥取県が出ていなかったんですよ。だったら俺が最初に出てやろうかなって思って。それが2021年のことで、『サラメシ』にどうやったら出れるんだっていうのを調べたら、自分で応募するっていう選択肢せんたくしがあったのですが、当時はコロナ禍かだったので、会社からも「だめ」って言われて。なのに、その年に『鳥取県スペシャル』を『サラメシ』がやってしまったんです。一応『サラメシ』のスタッフに、自分で連絡をしたんですね。上司に『応募していいですか』って聞いて、応募して、そうしたら採用してもらってというような。翌年の2022年に出れたっていう。そこからYouTubeの登録者も36人だったのが、一気に4000人近くになって。今はやりがいもありますね。コメントも少しですが毎回いただきますし、それはきちんと読んでいます。あとは、農林水産省のうりんすいさんしょうの「#食べるぜニッポン!」キャンペーンにあわせて作成した動画は、再生回数にも結構直結ちょっけつしましたね」


動画 サラメシの放送後何があったのかお話しします
動画 【#食べるぜニッポン!】日本のホタテがピンチだから食べて救いたい!

──MEL(マリン・エコラベル・ジャパン)の公式アンバサダーにも就任しゅうにんされました。この経緯けいいもおもしろいと伺うかがっていますが。

「MEL(マリン・エコラベル・ジャパン)の公式アンバサダー就任のきっかけは、今年(2023年)の6月の頭に『サラメシ』の再放送がありまして、それをMEL協議会きょうぎかいの会長さん(垣添かきぞえ直也会長)がたまたまテレビで見ていらっしゃったそうで。垣添会長がもともと僕の上司(部長)がいた会社の方で、うちの社長も知っていて。それで部長に連絡が行って。で、部長から『たいへんなことになったぞ!』って言われて、『MELのアンバサダーをやってみないかって言われたけれど、どうする?』って聞かれたので、『じゃあやります!』って。せっかくご依頼いらいをいただいたのに『嫌いやです』っていうのはもったいないなと思って。自分の会社もMEL認証にんしょうを取得しゅとくしていたので、『まさか自分に声がかかるなんて!』という感じでした。垣添会長とは8月に東京で開催かいさいされたジャパン・インターナショナル・シーフードショーでお会いしました。部長から話は聞いていたのですが、実際にお会いして、ただならぬ人だという雰囲気ふんいき……覇気はきみたいなものを感じました。僕が『MELアンバサダーになった』という動画を出したら、垣添会長が大爆笑して見てくれていたという話をMEL協議会の広報こうほうさんから聞いたんですけれど」


動画 【ご報告】突然ですが、アンバサダーに就任しました
動画 【一般人立ち入り禁止!】日本一の魚の祭典に潜入したら、俺の動画が流れていたんだがwww

──MELについてはどのようなことを動画で視聴者の方に伝えていますか?

「MELマークがついている商品を西日本で探してみたんですけれど、なかなかないんですよね。九州だと宮崎県の『黒瀬くろせぶり』、四国なら香川県だと『オリーブハマチ』とかも入っているんですけれど、もうちょっとメジャーになってもいいんじゃないかなって思いはあります。もっと、本当どこで見ても『あ!MELやん!』ってなるような。MELの説明を、僕が最初の動画で『変な方法で魚を釣ってませんよっていう証明です』って言ったんです、ものすごくかみくだいて。その後に『ぶっちゃけMELって何なの?』っていう動画を出して、もうちょっとくわしくやりました。いろんなことが言いたいんですけれど、わかりやすく3つとかに要点をまとめて伝えていますので、ぜひ動画を見てください!」


動画 【MELコラボ】ぶっちゃけMELって何なの?さかひこがお答えします!

──確かにさかひこさんの動画はわかりやすいですし、親しみが持てますよね。

「正直、「水産業」って言われても、わからない人が多いなって思っているんです。『何しているんだろう?』とか。実際に僕の会社でも新入社員で入社する人が少ないんですよ。僕が入った時が多かったんですけれど、そこをピークにどんどん減へっていっているんで。だから水産業ってなんだかわからない人が多いのかなって思いました。『水産ってなんだろう?』って思う人が多いのかなって思って。今度、動画のために取材に行くんですけれども、一般の人は、普段ふだん水産業界の現場げんばって、そんなに簡単かんたんには入れないじゃないですか。実際に行って、僕が見せてあげたいなって思っていて。案外あんがいいちばんYouTubeで受けるのは、普段は入れない場所に入るっていう動画なんですよね。実際じっさいに漁師りょうしさんのYouTuberっているんですけれども、漁をしている様子は結構けっこう受けているんじゃないかと思います。視聴者が自分で体験できないことを見せてあげるのが良いのかなって思っています」

──水産業をより多くの人に知ってもらうために、さかひこさん自身が特に力を入れてらっしゃるテーマはありますか?

「日本の水産業というのは、日本の食文化を支ささえているんじゃないかなと思います。やはり生食なましょく文化というところですね。刺身さしみや寿司すしの「生食」の文化があるからこそじゃないのかなと思います。だからまず、みなさんには、魚の食べ方を知って欲しいというのがあります。ある時、スーパーに行ったら、ハタハタを売っていたんですね。そこにいた店員の女性の方に『これってどう食べたらおいしいですか?』って聞いたんです。でも、その店員さんは答えられなかったんですよ。バイトさんだったのかなって思ったんですけれど。お客さんだって、答えられなかったから、買わなかったりとかするんじゃないかなって。ホタテによく似たツキヒガイって貝があるんですけれど、市場で、僕の隣にいた人が『なんだろうこれ? どうやって食べたらいいんだ?』って聞いてきたので、僕が説明したら買ってくれたんですよね。『バター焼きにしてもおいしいし、ホタテと同じように刺身にもできますよ』って教えたら、『じゃあ食べてみようかな』って買ってくれて。そうなった時に、ちゃんと伝えれば『食べよう』っていう気になるんだなって思って。だったら、そういうことをちゃんと伝えられるようになりたいなって思って。うちの会社のサーモン売り出すにしても、『こう食べたらおいしいよ、こうさばいてみると食べれるよ』っていうのを、僕が説明したいなとか、やりたいなって思っています。コメントでも『さばき方を教えて欲しいんです』みたいなのがあるんですよね。『どうさばいたらいいの?』とか、『どう食べたらいいの?』とか、あとは、保存方法についての質問も多少あるんで、『ここをこうしたら2~3日はもつよ』とか、それも教えたり、伝えることができたらとか。動画では失敗しっぱいするところもあえて見せているんです。『あ、失敗したや、まあいいや』っていうのを。そうしたら『親近感しんきんかんが持てる』っていうコメントもありました。かざらないことも大切だなって」


動画 【まさかのコラボ】自分の勤務先のサーモンの生産現場を解説します!

──これからの目標もくひょうや夢について教えてください。

「いずれ、生産者と消費者をつなげるような人になりたいなって思います。僕は仲のいい漁師さんもいるんですけれど、魚が売れなくて、自分で販売しているそうなんですが、それでも売れないっていうし。一方で、料理もするけれど、レパートリーがないっていう人もいるんで。僕はその間をガチャっとつなげるようなことができたらなあって思っています。ゆくゆくは、というか、今はMELの公式アンバサダーをやらせていただいているので、MELで何かできたらなあって。ほかの人も巻き込んでやりたいなあっていうのはありますね。MELの公式アンバサダーも続けられたらいいなと思っております」



さかひこさんのYouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/@sakahikosuisan/videos



(取材日;2023年10月4日 少年写真ニュース編集部 吉岡)

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カテゴリー: インタービュー

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