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2025年9月13日(土)から21日(日)までの9日間、国立競技場(東京都)で開催される「東京2025世界陸上」。日本での開催は、1991年(第3回)の東京(国立競技場)、2007年(第11回)の大阪(長居スタジアム)に続いて、今大会(第20回)で3回目。東京での開催は34年ぶりとなります。
東京2025世界陸上財団が、東京2025世界陸上を「子どもに夢を届ける大会」としていくために、東京都内の全小学校に「陸上バトン」を寄贈する「バトンプロジェクト」を実施しています。
そのプロジェクトの一環として、9月5日(金)に、会場となる国立競技場で、大会スペシャルアンバサダーを務める織田裕二さんと、2008年北京オリンピック男子4×100mリレー銀メダリストの髙平慎士さんが、小学生を対象にスペシャル授業を開催しました。



子どもたちは、世界陸上や注目の選手について、また、バトンの受け渡し方などについて学びました。
世界陸上について、織田さんは、「簡単にいいますと、『世界一早いのは誰? 世界一遠くへ投げられるのは誰? 世界一高く跳べるのは誰?』という、世界一を決める大会です。今、誰がいちばん強いのか、それをはっきりさせる、2年に一度ある世界大会なんです」と説明。

1997年のアテネ大会から2022年のオレゴン大会まで、13大会連続でTBS系「世界陸上」のメインキャスターを務めてきた織田さんは、記憶に残る名シーンについて、「引退してしまっているけれど、2009年にベルリンでの世界陸上で、ウサイン・ボルト(ジャマイカ)が世界記録を出したのを目の前で見ました。すごかったです」と話すと、髙平さんがさらに、「北京オリンピックで、僕の隣にボルトがいたのですが、あとにも先にも、人間といっしょに走っていないと思ったのは、初めてだったかもしれないです。それくらい、すごい感覚でしたね。僕がバトンをもらったときは、後ろにいたはずなのに、いつの間にか前にいて」と、そのすごさを説明。

織田さんは、いちばん好きな選手について聞かれると、アメリカの女子短距離のレジェンド、アリソン・フェリックスの名前を挙げるものの、会場の子どもたちは知らない様子。「今大会でいちばん注目している、マクローフリン(アメリカ)という女子400mに出る選手がいるのですが、実は400mハードルの世界記録保持者なんです。なのに、今回はハードルじゃなくて400mでエントリーしていて、そのマクローフリンのメンタルコーチがアリソンなんですよ。覚えておいてください」と話しました。
世界陸上での注目選手については、「いっぱいいますよ。一人は無理。あえて日本人選手は外します。全員応援していますから! 棒高跳びのデュプランティス(スウェーデン)は世界記録保持者で、6m28cm跳んでます。国立競技場でも、彼はやります。6mジャンパーっていうだけで世界に何人もいないけれど、6m30cm跳んでくれると思うんです。鳥人です。あと、僕もまだよくわからない選手なんですけれど、17歳のガウト・ガウト(オーストラリア)。200mで出てきます。将来はボルトみたいになるかもしれない。ざっくりになりますが、今大会はオリンピックのあとの大会なんで、若い選手が出てくる傾向が強いんですね。若い原石が、世界中からやってきます。ここで何を感じて、何を持って帰ったのかなって、次の大会でどんな成長をするのか見たいんですよね」と、織田さんは熱く語りました。
そのあと、世界陸上に参加する選手たちも練習する、国立競技場の室内練習場でバトン教室が開催されました。

アンダーハンドパスとオーバーハンドパスのバトンの受け渡し方を髙平さんと織田さんがお手本を見せたあと、子どもたちがチームに分かれて練習をしました。


髙平さんは、「37秒5という数字を覚えておいてください。9月20日(土)と21日(日)に、4×100mリレーがあります。37秒5を出せば、金メダルの可能性が高くなるということを覚えておいてくれるとうれしいです。選手のバトンの持ち方がアンダーなのか、オーバーなのかなど、今日習ったことも、会場やテレビでも注目してもらえたらいいなと思います」と、リレーの注目ポイントも子どもたちに伝授。

最後に織田さんは、「世界陸上には世界の超人たちが集まります。みんなが今日走って練習した場所で、超人たちも走るんです。10年後、20年後、今度はみんながここに立っているのを僕は楽しみにしているので、がんばってください!」と、参加した子どもたちにエールを送り、「会場でも、テレビの前でも、このタオルを掲げて選手たちを応援してね」と、「JAPAN」のロゴが入ったタオルを一人ひとりに手渡して、スペシャル授業は終了となりました。


東京2025世界陸上競技選手権大会(東京2025世界陸上)
主催 ワールドアスレティックス(WA、世界陸連)
大会期間 9月13日(土)〜21日(日)(9日間)
会場 国立競技場ほか(マラソン、競歩は都内で実施)
参加選手数 約2000名
参加国・地域数 約200か国・地域
種目数 49種目
公式WEB https://worldathletics.org/jp/competitions/world-athletics-championships/tokyo25
公式X https://x.com/WATokyo25
公式Instagram https://www.instagram.com/wchtokyo25/
公式YouTube https://www.youtube.com/@WATokyo25
チケット情報 https://tokyo25-lp.pia.jp/index.html
(取材・撮影:2025年9月5日「デジタル少年写真ニュース」編集部 吉岡)