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水産庁は、10月6日から10日、農林水産省の「消費者の部屋」で、展示イベント「毎月3日から7日は『さかなの日』〜もっと魚を食べよう」を開催しました。
「さかなの日」は、毎月3日から7日の5日間です。ふだんから魚のよさをもっと広めて、食べるきっかけになるように2022年にできました。

会場では、「さかなの日」の取り組みに関する展示だけではなく、「能登半島地震」後の水産業の現状や、海女たちによる復興への取り組みも紹介されました。
10月9日に、石川県輪島市で海女をしている「輪島の海女漁保存振興会」の方が来場し、輪島の海女漁や展示の説明、復興への取り組みについて話しました。

「輪島の海女漁の技術」は、国の重要無形民俗文化財にも指定されています。

2024年に起きた能登半島地震で、輪島の海は一変してしまいました。海底の地形が変化し、サザエやアワビも死にました。山では崖崩れが起きていて、雨が降ると、粘土のような泥が川から海に流れ込み、海底にたくさんたまってしまったそうです。今年は去年よりも泥の被害が大きくなっている、とのことでした。
「自然回復を待っていてもしょうがないので、なるべく自分たちでできることは自分たちでやりたいんです。自分たちの海は、自分たちの手で復旧させたいと思っています」と、(国の事業も活用して)海に潜って、海藻や海の生き物、海底にたまる泥や流木などについての調査もしているそうです。
来場した海女のみなさんは、「子どものころから大人になったらなるのが当たり前だと思っていて、自然と海女になった」とのことです。海女の技術や知識は、親から子へと受け継がれてきました。
「海に潜ってアワビやサザエを見つけたときや、たくさんとれたときのうれしさは、海女の仕事の魅力のひとつだと思います。震災で海に出ることができない日が続きましたが、海女の仕事が本当に大好きで、自分にとって、この仕事がとても大切であることを、その間に改めて感じました」と話してくれました。
復旧にはまだまだ時間がかかるとのことですが、今年の7月にはモズク漁やサザエ漁なども再開し、少しずつ復興への歩みも進んでいるようです。
「さかなの日」消費者向けホームページ https://sakananohi.jp
「さかなの日」子ども向けコンテンツ https://sakananohi.jp/contents/child.html
水産庁公式Instagram https://www.instagram.com/suisan_jp/
輪島の海女漁保存振興会 公式Instagram https://www.instagram.com/wajima_mermaid/
(取材・撮影:2025年10月9日「デジタル少年写真ニュース」編集部 吉岡)

子どもたちにおすすめ!