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筑陽ちくよう学園中学・高等学校 が実践じっせんする探究たんきゅう×デジタル教育

2026年3月9日 by yoshioka

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今、デジタル技術ぎじゅつを「知る」だけでなく、実際じっさいに活用して、課題かだいを解決かいけつする力が求もとめられています。その流れを後押あとおししているのが、文部もんぶ科学省かがくしょうによる「高等学校DX加速化かそくか推進すいしん事業」(通称つうしょう:DXハイスクール)です。

この制度せいどは、高校段階だんかいでデジタルやデータ活用などの成長せいちょう分野を支ささえる人材じんざいを育てるため、学校の取り組みを支援しえんするものです。


目次

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  • 高校のデジタル教育を加速させる「DXハイスクール」
  • 筑陽学園のDX教育〜DXは“特別活動”ではなく当たり前に〜
  • ひとりの挑戦がみんなの心を動かす
  • DXから新しい学校のあり方を生み出す
  • DXは学校の可能性を広げる“追い風”

高校のデジタル教育を加速させる「DXハイスクール」


DXハイスクールは、データ活用、プログラミング、ICT活用などを軸じくに、探究的たんきゅうてき・実践的じっせんてきな学びを強化して、文理を横断おうだんする学習へと発展はってんさせ、学びをより進化させるための事業で、単たんなる設備せつび支援しえんだけではなく、授業じゅぎょうの改善かいぜん、外部人材じんざいとの連携れんけい、実践的じっせんてきなカリキュラム設計せっけいなど、学びを動かすための土台そのものも含ふくめて整ととのえることができるのが特徴とくちょうです。

ただ、制度せいどや環境かんきょうを整えるだけで、学びがおもしろくなるわけではありません。それを動かすのは「人」です。

ものづくりと探究たんきゅうを結むすびつけて、「DXハイスクール」を活用している、筑陽ちくよう学園中学・高等学校(福岡県ふくおかけん太宰府市だざいふし)における取り組みについて、取り組みの中心になっている、生徒せいとの山本陸琥りくさん(高校2年生:4月から高校3年生)と、担当たんとうの西口佳苗かなえ先生にお話を伺うかがいました。


西口先生(左)と山本さん(右)(写真提供:山本さん)

筑陽学園のDX教育〜DXは“特別活動”ではなく当たり前に〜


山本さんは中学校からコンピュータ部に所属しょぞくし、プログラミングでゲーム制作せいさくなどを行ってきました。

コンピュータ部は、現在げんざい中高合わせて60名ほどが在籍ざいせきしており、学園の文化部では最大さいだい規模きぼです。部員はそれぞれ自分が興味きょうみのあることについて、スキルを磨みがいているそうです。

DXハイスクール事業を通して学校が導入どうにゅうしたのは、3Dプリンター。

山本さんは、3Dソフトウェア「Blender」でさまざまなモデルをつくり、3Dプリンターで出力する活動を始めました。

「5台の3Dプリンターが学校で動いている光景こうけいに、最初さいしょは驚おどろきました」と話す山本さんは、学校のマスコットキャラクターをフィギュア化したり、文化祭などの学校行事で配布はいふする記念品きねんひんづくりを手伝てつだったりしていく中で、自分でつくったものを作品として誰だれかに見せることができるようになることが楽しくなり、はまっていったそうです。


3Dプリンターを使ってつくった記念品(写真提供:山本さん)

事前につくりたいものの形を3Dに落としこんで、造形ぞうけいを調整ちょうせいし、出力して確認かくにん、失敗しっぱいしたら何が原因げんいんなのかを考えて修正しゅうせいしていく、その試行しこう錯誤さくごのプロセスそのものが学びになります。


ひとりの挑戦がみんなの心を動かす


現在げんざい、横2m、縦たて1mの大きな世界地図のオブジェをつくるプロジェクトを山本さんは進めています。

学園内に「万博ばんぱく探究たんきゅうチーム」というチームがあり、昨年さくねんの大阪おおさか・関西かんさい万博ばんぱくでの体験たいけんをどう伝つたえるかを考えるなかで、山本さんのDXチームとのコラボレーションがスタート。2つのチームで、3Dプリンターを使って、地形の凹凸おうとつを再現さいげんした世界地図をつくることにチャレンジをしています。


「万博探究チーム」の報告展示(写真提供:山本さん)

公開されている標高ひょうこうデータを取りこんで、地理情報じょうほうソフトを使って加工かこうし、3Dプリンターで地形を立体的りったいてきに表現ひょうげんした世界地図をつくる──さらに将来的しょうらいてきには、地図中にマイコン(小型こがたコンピュータ)を組みこんで、ボタンを押おせばその国の情報じょうほうが表示されるような仕掛しかけも考えているとのことでした。

専門性せんもんせいの高い地理ちり情報じょうほう加工かこうソフトなどに触ふれ、試行錯誤しこうさくごを重ねる中で、データの扱あつかい方などに関かんして学びとなる点がたくさんあり、たとえ成功せいこうできなくても試行しこう錯誤さくごすることにこそ価値かちがあるということを、身をもって感じることができたそうです。

「MakerWorld」という3D プリンター愛好家あいこうか向けのプラットフォームサービスがあり、今回の3D
モデルもそこから取得しゅとくしたものがほとんどだそうです。

「MakerWorld」では、個人的こじんてきに制作せいさくした3Dモデルを世界中に公開・共有きょうゆうすることが可能かのうで、こうしたSNSのような仕組みが整備せいびされていることで、誰だれもが3Dの世界に気軽に足を踏ふみ入れることが可能かのうとなっています。


大阪・関西万博で得られた知見や体験を形あるものとして表現(写真提供:山本さん)

探究たんきゅう学習の成果せいかはスライド発表だけにとどまることもありますが、3Dプリンターを使って作品として仕上げて、校内に飾かざれば、興味きょうみを持つ人も増ふえます。

山本さんは周囲しゅういから「社長」と呼よばれるリーダー的てきな存在そんざいです。昼休みも放課後ほうかごも3Dプリンターを使って熱心ねっしんに作業を行うその姿すがたに触発しょくはつされ、今まで関心かんしんのなかった生徒せいとが3Dソフトを使い始めるなど、山本さんの熱量ねつりょうがほかの生徒せいとたちにも伝つたわり、活動が広がり始めているそうです。

DX探究たんきゅうの取り組みをきっかけに、当初とうしょは選択せんたくしていなかった生徒せいとたちもDX教室に関心かんしんを持ち始め、次第に人が集まる場へと変化へんかしていきました。

現在げんざいでは、DX探究たんきゅうに所属しょぞくしていない生徒せいとが主体となり、子どもの居場所いばしょづくりを計画している生徒せいとたちと連携れんけいしながら、巨大きょだいガチャの制作せいさくに取り組んでいます 。装置そうちだけではなく、その中に入れる景品けいひんも既存きぞんのデータを参考さんこうにしながら、自分たちなりに工夫くふうを加くわえて、3Dプリンターで印刷いんさつし、来場する子どもたちが楽しめる仕組みづくりにまで発展はってんしています 。


3Dプリンターによって印刷されたさまざまな作品(写真提供:山本さん)

ひとりの本気が、ほかの生徒せいとのはじめの一歩を生む──学校にとっては、その一歩をきちんと受け止めることができる環境かんきょうを準備じゅんびできるかどうかが大切になります。

山本さんは、「必要ひつようなものを購こうにゅう入したい場合、用途ようとをきちんと説明せつめいすれば、学校側がわの理解りかいも早いんです」と話してくれました。

ものづくりは、「ひらめいた瞬間しゅんかんに試ためすことができるかどうか」で、その進み具合も変かわってきます。

所有しているスマートフォンや自宅じたくのパソコンから、学校にある3Dプリンターを遠隔えんかく操作そうさすることができる環境かんきょうも整備せいびされているとのことでした。

学校にいない時間でも、思いついたら試ためすことができるというのは、学びを広げる機会きかいの創出そうしゅつにもつながります。


DXから新しい学校のあり方を生み出す


「DXハイスクール」担当たんとうの西口佳苗かなえ先生によると、筑陽ちくよう学園でのDXに関かんする取り組みについては、外部のエンジニアにサポートしてもらったり、地元の企業きぎょうと連携れんけいしたりしているとのことでした。

生徒せいとだけではなく、外部の人たちと対話しながら、学校の内外がDXを通してつながるコミュニケーションを大切にして、学校の学びとしてDXを根づかせ、最終的さいしゅうてきには学校の“授業じゅぎょう”と“文化”として継続けいぞくしていくことを目指しているとのことでした。

筑陽ちくよう学園の取り組みが示しめしているのは、DXハイスクールの価値かちが「高性能こうせいのうな機材きざいそのもの」にあるわけではないということです。

もちろん設備せつびは重要じゅうようですが、本当に大切なのは、その設備せつびを活用して探究たんきゅう学習や学校行事、部活動を結むすびつけ、さらに外部とも連携れんけいしながら、挑戦ちょうせんを継続けいぞくできる仕組みを立体的りったいてきにつくり上げていく点にあります。

山本さんの活動は、個人こじんの興味きょうみから始まりました。そこに学校行事の記念品きねんひんづくりが加くわわり、万博ばんぱく探究たんきゅうチームとのコラボが生まれ、巨大きょだいな地図オブジェへと展開てんかいしていきます。

さらにマイコンによる情報じょうほう表示ひょうじまで将来的しょうらいてきな視野しやに入ったことで、デジタルが「教科の中だけの知識ちしき」ではなく、「表現ひょうげんや伝達でんたつのツール」となっていることがよくわかります。


3Dプリンターで凹凸まで細かく再現した地図やその国の象徴となるもののオブジェを制作(写真提供:山本さん)

山本さんは、2026年4月には高校3年生となり、受験じゅけん勉強に専念せんねんする必要ひつようがあるため、この活動を後輩こうはいに引き継つぐことを考えているそうです。しかし、後継者こうけいしゃを見つけることは簡単かんたんではないとも話してくれました。

この点について西口先生は、「中高一貫いっかんの強みと普ふ通つう科かの幅広はばひろさをいかし、 『好すき』を起点に主体的しゅたいてきに学ぶ生徒せいとと、これまで関かかわりのなかった生徒せいとが自然しぜんに交わる環境かんきょうをつくりたいと考えています 。本校の校訓こうくんである『人を愛あいし、人に愛あいされる人間』の育成いくせいを軸じくに、DXの取り組みも単たんなる技術ぎじゅつ習得しゅうとくにとどめず、人と人をつなぐ学びへと広げていきます 。テクノロジーと人間性にんげんせいが調和した教育を、これからも実践じっせんしてまいります 」と意気込いきごみみをお話ししてくれました。

個人こじんの熱量ねつりょうだけでは終わらせず、学校の仕組みとして残のこす。ここまで見据みすえているからこそ、DXが “文化”として根づいていくのだと思います。


DXは学校の可能性を広げる“追い風”


最後さいごに山本さんは、最先端さいせんたんの技術ぎじゅつに触ふれられることや、制約せいやくにとらわれることなく、自由にものづくりに取り組める環境かんきょうが整ととのっていることが、筑陽ちくよう学園の魅力みりょくだと教えてくれました。
「つくりたい」と思ったその日にすぐ試ためせる――。そうしたスピード感のある環境かんきょうが、学びをより楽しいものにして、次への挑戦ちょうせんへとつながっていくのです。

「DXハイスクール」という制度せいどは、学校の可能性かのうせいを広げる“追い風”といえます。

筑陽ちくよう学園では、その追い風を生徒せいとの挑戦ちょうせんへとまっすぐ結むすびつけるための取り組みが進められています。

作品づくりが探究たんきゅう学習と結むすびつき、そこに仲間なかまが集まり、先生が活動の土台を整えていく。挑戦ちょうせんが「続つづく形」として積つみ重なっているからこそ、この学びはこれからさらにおもしろくなっていくはずです。

「好すき」という気持ちを出発点に、それを誰だれかに届とどけて、さらに形づくりをして広げていく。
筑陽ちくよう学園のDXは、そんな未来みらいへの道筋みちすじを、教室の中で描えがき始めています。


学校法人がっこうほうじん筑陽ちくよう学園 筑陽ちくよう学園中学・高等学校
福岡県ふくおかけん太宰府市だざいふし朱雀すざく5丁目6番1号
電話 092-922-7361
http://www.chikuyogakuen.ed.jp

文部科学省もんぶかがくしょう 高等学校DX加速化かそくか推進すいしん事業
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/shinkou/shinko/mext_02975.html

カテゴリー: 学校現場からタグ: DXハイスクール, グループ活動, コンピュータ, デジタル教育, プログラミング, 万博, 中学校, 太宰府市, 探究, 探究学習, 教育, 文部科学省, 福岡県, 筑陽学園, 筑陽学園中学校, 筑陽学園高等学校, 部活動, 高校, 高等学校, 高等学校X加速化推進事業, 3Dプリンター

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