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子どもたちにおすすめ!
企画展きかくてん「学習マンガのひみつ」

2025年10月24日 by yoshioka

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みなさんが一度は読んだことのある「学習マンガ」。
科学・歴史れきし・伝記でんきなど、さまざまなテーマをわかりやすく教えてくれる人気のマンガです。


そんな学習マンガをテーマにした企画展きかくてん「学習マンガのひみつ」が、国立科学博物館こくりつかがくはくぶつかん(東京・上野公園)で11月9日(日)まで開催かいさいされています。


国立科学博物館こくりつかがくはくぶつかんの理事りじ・副館長ふくかんちょうである栗原祐司くりはらゆうじさんは、今回の展示てんじについてこう話しています。



「学習マンガに注目した展示てんじは、当館として初はじめてのチャレンジです。学習マンガの魅力みりょくや広がりを紹介しょうかいすることで、子どもたちに学ぶことの楽しさを伝つたえたいと思いました。実は、当館の研究者の中には学習マンガの監修かんしゅう(内容の確認かくにんやアドバイスをすること)に関かかわっている人も多いのです。また、国立科学博物館こくりつかがくはくぶつかんの常設展示じょうせつてんじには、マンガに出てくる資料しりょうや標本ひょうほんもたくさんありますので、先にマンガを読んで勉強してから来館していただくと、より理解りかいも深まります」と話し、たとえば、昨年まで国立科学博物館こくりつかがくはくぶつかんの副ふく館長かんちょうで、現在げんざいは名誉めいよ研究員の真鍋まなべ真まこと先生は、恐竜きょうりゅうの専門家せんもんかとして、多くの恐竜きょうりゅうマンガの監修かんしゅうをしています。そのマンガを読んで「真鍋まなべ先生のような恐竜きょうりゅうの研究者になりたい!」と思う子どももたくさんいるということでした。

栗原くりはら理事りじは、さらに「特とくにお子さんや若わかい世代の人に『学ぼう』という気持ちを持ってもらえたら、うれしいです」と続つづけました。


そうした思いから、子どもたちのために、会場の中央ホールには、学習マンガを自由に読めるコーナーも設もうけられています。



展示てんじは、「第1部:学習マンガの歴史れきし」(企画展示室きかくてんじしつ)、「第2部:トピック紹介しょうかい」(中央ホール)と大きく2つに分かれています。「学習マンガから学ぶことっておもしろい!」と感じられる展示てんじになっていて、さらには、ふだん読んでいる学習マンガの背景はいけいや、その時代の漫画家まんがかたちの思いなども感じとることができます。


 第1部:学習マンガの歴史れきし(企画展示室きかくてんじしつ)



学習マンガの研究者である、京都精華大学きょうとせいかだいがく国際こくさいマンガ研究センターの伊藤いとう遊ゆう特任とくにん教授きょうじゅは、第1部の内容ないようについて次のように話しています。


「学習マンガの歴史れきしを、戦時中せんじちゅうから現代げんだいまで、大きく4つに分けて紹介しょうかいしています。社会の変化へんかに合わせて、学習マンガのテーマや表現ひょうげん、読者の対象たいしょうも変化へんかしてきました。博物館はくぶつかんでこのような展示てんじが行われること自体が驚おどろきですが、これも学習マンガが社会の中で重要じゅうような位置いちを占しめるようになったからです」


〈第1章:学習マンガのはじまり(戦前せんぜん〜1950年代)〉

「学習マンガの始まりは、戦前せんぜんまでさかのぼれるのではないかと仮説かせつを立てています。日本が戦争せんそうに突入とつにゅうした1930年代後半から、戦争せんそうに勝つために、子どもたちに対して科学教育がとても重要視じゅうようしされていたんですね。子どもたちが科学を理解りかいするためにマンガが活用され、いわゆる『勉強漫画まんが』が登場します。有名なのが、秋玲二あきれいじさん。子ども向けの新聞に『勉強漫画まんが』を連載れんさいしていたのですが、それをまとめた単行本たんこうぼんのシリーズはヒットしました」と伊藤いとう特任とくにん教授きょうじゅ。


1950年代になると、出版しゅっぱんブームが起こりました。大人向けの「文学全集」が人気となり、それをまねて子ども向けのシリーズも作られるようになります。


専門家せんもんかが監修かんしゅうを担当たんとうした「教育に使えるマンガ」が登場し、親や先生からも支持しじされ、「学習マンガ」という言葉が広まります。一方、当時は「娯楽ごらくマンガは子どもの教育に悪い」と批判ひはんされ、マンガが燃もやされるような事件じけんもありました。しかし、手塚治虫てづかおさむ先生などは、マンガの教育的きょういくてきな価値かちを信しんじ、学習マンガの制作せいさくに力を入れました。


〈第2章:学習マンガの拡大かくだい(1970年代〜)〉

1980年代になると、赤塚不二夫あかつかふじおさんや石ノ森章太郎いしのもりしょうたろうさんが、子ども向けの学習マンガのスタイルを大人向けにした「大人向け学習マンガ」を制作せいさくし、大ヒットします。


〈第3章:学習マンガの新展開しんてんかい(2000年代〜)〉

2000年代に入ると、マンガそのものの社会的地位しゃかいてきちいが変かわりました。日本のマンガは、海外でも評価ひょうかや人気が高まり、日本の文化・芸術げいじゅつとして認みとめられるようになりました。

また、学習マンガにも変化へんかが起きます。韓国かんこくやマレーシアなどの海外で作られたエンタメ性せいが強い学習マンガが、子どもたちの間で人気になります。


〈第4章:学習マンガの現在げんざい〉

学習マンガは、エンタメ性せいが強く求もとめられるようになった一方で、マンガ雑誌ざっしなどで連載れんさいされているマンガが、学習マンガ的てきな要素ようそを持ったマンガになるという、二つの流れが出てきます。

また、今までは学校の教科に対応たいおうした学習マンガが主流でしたが、ここへ来て、学校では教えてくれないこと━━たとえば、「整理整頓せいりせいとん」や「人との付つき合い方」、「時間の使い方」などを教える学習マンガが出てきました。


第1部の会場となる企画展示室きかくてんじしつの最後のコーナーは、会場に来た漫画家まんがかさんがサインを書くことができるようになっているので、誰だれが来たのかを見てみるのも楽しいです。


2025年10月下旬のサインコーナーの様子(写真提供:国立科学博物館)

第2部:トピック紹介しょうかい


第2部(中央ホール)では、国立科学博物館こくりつかがくはくぶつかんと学習マンガのつながりに関連かんれんしたトピックの展示てんじとなっています。


植物の研究者で、国立科学博物館こくりつかがくはくぶつかん植物研究部陸上りくじょう植物研究グループ研究員の永濱藍ながはまあいさんは、第2部で「植物と学習マンガ」をテーマにしたコーナーを担当たんとうしています。



「植物は身近な存在そんざいですが、動いたり、表情ひょうじょうを変かえたりしないため、マンガにするのが難むずかしいとされてきました。それでも、最初さいしょに植物をマンガにしたのは『学習マンガ』だったんです」と永濱ながはまさん。


このコーナーでは、植物を題材だいざいにした学習マンガの歴史れきしや、植物学者の牧野富太郎まきのとみたろうや南方みなかた熊楠くまぐすを紹介しょうかいする学習マンガを、実際の植物標本ひょうほんとあわせて展示てんじしています。


また最近さいきんでは、植物をテーマにしたエッセイマンガや、筑波実験植物園つくばじっけんしょくぶつえんを舞台ぶたいにした作品など、学びと楽しさを両立させた作品も増ふえているそうです。

永濱ながはまさんは「植物をどう理科教育に取り入れてきたのかや、時代ごとの変化へんかを、学習マンガを通して知ることができます。ぜひご覧らんください」と続けました。


最後に、国立科学博物館こくりつかがくはくぶつかんの栗原くりはら理事りじは、「今回の展示てんじを見て、子どもたちに学習マンガを読んでもらえたらとも思います。そして、これからもますます学習マンガの世界が広がっていけばいいなと思います」と結むすびました。

学習マンガの歴史れきしをたどりながら、マンガを通して学ぶ楽しさも感じることができる企画展きかくてん「学習マンガのひみつ」にぜひ足を運んでください!


企画展きかくてん「学習マンガのひみつ」

開催かいさい場所 国立科学博物館はくぶつかん日本館1階企画展示きかくてんじ室しつ及および中央ホール(東京都台東区上野公園7−20)
開催かいさい期間 11月9日(日)まで
開館時間 9時〜17時(入館は閉館時刻へいかんじこくの30分前まで)
休館日 月曜日、11月4日(火)(11月3日(月)は開館)
入館料にゅうかんりょう 一般いっぱん・大学生 630円(団体だんたい510円)、高校生以下いか及および65歳以上さいいじょう無料むりょう
※本展ほんてんは常設展示入館料じょうせつてんじにゅうかんりょうのみでご覧らんいただけます
※団体だんたいは20名以上いじょう
アクセス方法ほうほう:公式ホームページをご確認かくにんください

国立科学博物館はくぶつかん公式ホームページ https://www.kahaku.go.jp/event/2025/10gakushuumanga/
国立科学博物館はくぶつかん公式X https://x.com/museum_kahaku
国立科学博物館はくぶつかん公式Facebook  https://www.facebook.com/NationalMuseumofNatureandScience/

(取材・撮影:2025年10月9日「デジタル少年写真ニュース編集部」吉岡)

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カテゴリー: イベント, 未分類タグ: KADOKAWA, まんが, マンガ, 中央公論新社, 久世番子, 京都精華大学, 企画展, 児童書, 南方熊楠, 国立科学博物館, 子ども, 学研, 学習マンガ, 学習マンガのひみつ, 小学生, 小学館, 手塚治虫, 文化, 日本の歴史, 本, 植物学, 歴史, 漫画, 牧野富太郎, 石ノ森章太郎, 芸術, 読み物, 読書, 集英社

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